娘の机の引出しを勝手に開けた私が悪かった。
娘は私を殺そうとしている。
引出しの中には、先端がグニュグニュとしている尖った物が入っていた。
娘は、この先端がグニュグニュした尖ったもので私を殺すのだろう。
中学3年生の娘に私は「くそ」と呼ばれている。
もう私は人間ですらない。
喜怒哀楽の感情は全て捨てた。
怒ることもなければ、悲しむこともない。
笑うこともなければ、喜ぶこともない。
父親として、娘と最後に会話したのはいつのことだっただろう。
こんなことなら、もっと写真やビデオを撮っておくべきであった。
今更もう遅い。
娘の母親、つまり私の妻は、もうこの家にはいない。
爽やかな背広を着た男と不倫をしたあげく、家を出て行ってしまった。
そう、私は今一人ぼっちなのだ。
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