真夜中なのに外が騒がしい。
4、5人の若者がラップをしている。
セイ、ホ~とか言ってる。
余りにもうるさいので、武器(オマリーが日本で最後に使ったバット)を持って4、5人のラッパーを退治すべく、意を決して僕は部屋を飛び出した。
バーン!!
ん?
あれ?
おかしい…。
オバサンしかいない。
オバサン:「どうされました?」
僕:「え…、いや…。外が騒がしかったので注意しようと思って…」
オバサン:「ハラ~、すいませ~ん!うるさかったかしら~。」
僕:「いえいえ、あれ?4人か5人ぐらいの若者がいませんでしたか?」
オバサン:「ハラ~、ごめんなさい~。」
僕:「え?どういうことですか?」
オバサン:「ラップしていたのワタシなんですぅ。」
僕:「えっ!?だって4、5人ぐらいの声が聞こえましたよ!」
オバサン:「ハラ~、息子達の言霊だわぁ…。」
僕:「言霊?」
オバサン:「はい~…。ワタシねぇ、息子達が可愛くて食べちゃったんですぅ…。」
僕:「コワっ!!」
オバサン:「怖がることないですよ~。そうねぇ食前の息子達はラップが大好きでねぇ…。ほら、ワタシ食べちゃったでしょ?息子達ラップできなくなっちゃったのよ~。だからこうして夜中に発散させてあげてるのよぉ~…」
僕:「めっちゃ怖いこと言ってるーーーーーー!!!!!!!」
僕はオバサンが怖くなってその場から逃げ出した。
その日以降、真夜中のラップは聞こえてこない…。
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