こちらが低い声で言ってた。
俺様は……だ。
妾は言ってる意味が分からないフリをした。
本当は小生でも気付いているさ。
オラはワザとらしいことはしたくないだけだすよ。
ワシの勇気がないからだろう?
いや違う。僕ちんの言葉が出てこないだけだ。
私に言葉が無いからだろう?
本人の先には無数の本人。
ワイは、ただ爪が伸びるだけ。あくびをするだけ。唾液がでるだけ。
これは罪悪感ですか?
それにも気付いているんだろうが!
僕っちは自分じゃない。まるでスライムのようだね。
わだすがな。
そのスライムがアタイには不愉快なんだ。
じゃあ、一体どうすりゃいいのさ!?
全てが凸凹じゃないんだぜ?
わかってるよ。
わかってないですよ。だから自分本位なんですよ。
フリしてりゃいーんだよ。ゴーイングマイウェイだっつーの。
アホっぽいなー。
若いっていいなぁとか、まだまだ若いんだからとか。ビール片手に溜め息まじりで。
酒臭い息で勉強してりゃよかったよって。
軽い。薄い。柔らかい。
あちきは、そういう風に思ってる。
いや思われてるってうちが言ってた。
いやおいどんが。
俺っちが肩を組んで赤い絨毯の上を行進する。
余はそれを不愉快だと感じながらも、羨ましいと感じながらも、どっちでもいいと感じながらも。
全部が全部、真似しなくていいんだぜ!
僕は俺だもんね!
そうかもね!
キャモ〜ン!って拙者が甲高い声で言ってたよ!
それでもオイラは行かなかったんだ!
0 件のコメント:
コメントを投稿