2010年5月27日木曜日

やっぱり滋賀には石がある

小学校4年生の女の子三人組が夕日を浴びながら下校する。

しげみ:「夜寝るときって何着て寝てるー?」

たまよ:「パジャマ着てるよー。」

うめこ:「しげみちゃんはー?」

しげみ:「あたしもパジャマだよー。」

たまよ:「うめこちゃんはー?」

うめこ:「あたしは鎖かたびら。」

たまよとしげみ:「鎖かたびら?」

うめこ:「うん。鎖かたびら。」

しげみ:「鎖かたびらって何?」

うめこ:「鎧っていうか、防具の一種。」

たまよ:「なんでそんなの着て寝てるの?」

うめこ:「お父さんが言ってたの。敵に殺されないためだって。」

しげみ:「敵って?」

うめこ:「わかんない。お父さんがそう言ってた。」

たまよ:「お父さんってなにしてる人なの?」

うめこ:「脱サラして忍者やってる。」

たまよとしげみ:「すごーい!」

しげみ:「お母さんは?」

うめこ:「お母さんは、キッチンドランカーだよ。」

たまよとしげみ:「ふーん。」

うめこ:「あっ!!」

たまよ:「どうしたの?」

うめこ:「お父さんが忍者やってる事、お母さんが人に言っちゃダメって言ってたんだった。」

しげみ:「大丈夫だよ!わたしたちは誰にも言わないから!」

たまよ:「うん!内緒にする!」

うめこ:「ありがとう。ごめんね…。」

しげみ:「ううん、だいじょうぶだよ!」

うめこ:「でもね……。もしかしたらお父さんが今晩たまよとしげみの家に行くかもしれない……。」

たまよとしげみ:「えっ………………。」


そんな放課後の帰り道。

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