2011年1月17日月曜日

幸せなら手を叩こう

向こうは僕の好きなあの子を連れている。

僕は一人。

そして襟を掴まれ、路地裏に連れて行かれる。

「お前コイツのこと、ずっと見てたろ?気持ち悪いって言ってるからさぁ、ちょっと謝ってくんない?」

僕は、その子にゴメンナサイと言う。

「いやいや違う違う。土下座、土下座!」

僕は土下座をさせられる。

僕の好きな子は笑っている。

そして、そいつは僕の髪の毛を引っ張りながらこう言う。

「靴を舐めろ」

僕は、そいつの靴を舐める。

僕の好きな子は笑っている。

それから、そいつは

「服を全部脱げ」と命令する。

僕は服を全部脱ぐ。

僕の好きな子は笑っている。

「財布出せ」

そいつに財布を渡し、中味を全部さしあげる。

最後にツバを吐かれ、顔を蹴られる。

「うわ、気持ちわり~。コイツ泣いてるよ」って言われる。

でも、これは悔しくて泣いてるわけじゃない。

君とこんなに近くにいれることが嬉しいんだ。

君をこんなに笑わせることが出来たから嬉しいんだ。

僕は、そっと2回、手を叩く…

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