2015年1月30日金曜日

500円玉

1日に1回天使さんが小窓から500円玉を投げ入れてくれる。

僕はそのお金で生活をしている。

パンとコーヒーを買って余ったお金は次の日に繰り越し。余裕があるときにはタバコを買ったりもする。

ある日天使さんに聞いてみた。

「なぜ僕に毎日500円をくれるのですか?」

天使さんは少し微笑んでこう言った。

「君は社会生活に向いていない。人と関わることができない。そうなるとお金を得ることができないだろう。そんな君を見ているとついつい500円をあげたくなるんだよ。」

天使さんはそう言うと羽をパタパタとさせて飛んでいってしまった。

天使さんがいたところには少しだけ羽が落ちていた。

その羽をかき集めて僕は羽毛布団を作ることにした。

毎日毎日天使さんが来るたびに羽を拾い集め、羽を貯金をする。

だいぶ溜まったところで羽毛布団が完成した。

これで温かく眠れる。

2015年1月24日土曜日

明日は晴れるといいな

夢と希望と頭頂部の毛髪がごっそり抜け落ちている。

鏡にうつる神話に出てきそうな醜い怪物。

これ誰。

38歳未婚バイト暮らしの男。

友達はみんな社会という荒波に揉まれながらも思考停止状態で懸命に生きて暮らしている。

オレは優しいコットンのようなものに包まれていないと死んじゃうので、そういうところにあんまり行かないようにしている。怒られたりとか苦手だし。

週に4日のコンビニアルバイト。この歳にもなってコンビニでアルバイトとか終わってるでしょなどという声はさんざん聞いてきたのでシャットアウト。正直そのセリフ飽きたポヨ。そしてオレは4日以上働くと心が縮小コピーされるのでそれ以上は働かないようにしている。ゴーイングマイウェイ。

ときどき知らん奴が説教じみたことを言ってくるときがある。初めて生まれてきたくせに生意気で未熟なタンパク質だなと思う。人類全員ビギナーだし。成功してる奴らはビギナーズラックだし。だからオレは人の言うことを絶対に聞かない。

家賃二万四千円の風呂なしアパート。贅沢しなければ余裕で暮らしていける。

超余裕ポヨ。

人生楽勝ポヨ。

でも、ごくたまに首くくって死んじゃおうかななんて考えちゃう夜もある。
そんなときは大好きなサム・クックのライブ盤のCDを聴いて凌ぐことにしている。勇気が湯水の如く湧いて出てくるドーピング。

ピンチはピャンス。
ピャンスはチョンス。

あー面倒くさい。体はもっとくさい。

明日晴れるといいな。
地球なんて爆発しちゃえばいいな。

2015年1月17日土曜日

甘噛み

小学五年生の男の子に「あんまり飲み会とかで調子乗らないほうがいいよ。」と注意されて泣いた。

8人目のバンドメンバーらしい。1人目のバンドメンバーには慰められた。

とても恥ずかすい。

地球にいていいのかなとかしばらく考えてたけど、まぁいいやどうせ死ぬし。

死ぬ前に一度だけローションマットプレイをしてみたい。ストイックなプレイをしてローションまみれになって生きている感触を全力で甘噛みしたい。


2014年12月11日木曜日

泥人形

僕は最低の泥人形だ

本当に最低だ

たぶん君が知ったら幻滅するだろなぁ

やだなぁ

アホだなぁ

アフォーダンスだなぁ

ギャングギャングダンスだなぁ

あ!そうだ!踊ろう!踊っちゃおう!そして忘れちゃおう!そうだよ!そうしちゃおう!愛染明王!

そしてそのまま踊り続けること8年

いろんなことなくダンスインザダーク

君のとびっきりの笑顔で僕は崩れた

2014年12月10日水曜日

ずっと続けばいいのになぁ

コインランドリー

洗濯待っている間に

音楽評論の本を読む

外は夕闇

帰る人たち

ふたりの子どもと手をつないでいる母親

ずっとずっと続けばいいのにな

荷物を降ろしたニイちゃんも

チャリに乗ってるカップルも


2014年12月8日月曜日

お股クサイ

お股クサイ、風呂入りたい。

じき30歳になるこの手前。

もうダメ金ねー。外は晴れ晴れ。

テレビつけると黒人大暴れ。白人に射殺された青年。権力に敬礼する命令。もうわかんねから昼寝。起きたら外はもう夜で。過ぎちゃっていた夕暮れ。ロマンスグレーの張り紙。選挙始まるもうじき。部屋の中に掃除機。で吸い取って嘘つき。ムカつき。餅つき。あんころ餅。人間たち。いろんな形。思い出す昔話。ああ虚しい。

2014年12月4日木曜日

離婚したい

最近わたしのアタマの中をひとつの言葉がループザループしている。

「夫と離婚したい」

結婚して約5年。夫婦ふたりで子どもはいない。旦那はきちんと仕事をするし休みはふたりで出掛けたりもする。何が不満なのか聞かれたら何も答えられない。けどずっと離婚したいと思っている。わけのわからないこの感情を友だちにも相談したりしている。けど結局何も解決しないまま時だけが過ぎる。

「このままではダメだ!」

そう思った私はこのわけのわからない気持ちを整理する為に将棋を始めた。

将棋。

最初はルールさえもわからず、入門の本を片手に一生懸命覚えた。その努力の甲斐もあって下手くそだったわたしもメキメキと力をつけていった。

そして1年後。

わたしは将棋をやめた。

ある程度打てるようになると急に興味がなくなり将棋から遠ざかる生活が続き、そして結局将棋をやめてしまった。

将棋をやめてからというもの生活は荒れに荒れた。酒にタバコ。そしてドラッグ。もう人には戻れないような気がした。

そんなとき夫がわたしの目の前にあらわれた。

将棋盤を持っていた。

そして



「将棋指そっか。」



と夫は言った。

その言葉をきいた瞬間の0.何秒かでわたしは将棋盤を踏みつけて、夫の体をめいいっぱい抱きしめた。