2014年11月30日日曜日

センキュー

いつものところに釣りにいくと、知らんじいさんがいた。

知らんじいさんは釣り糸ではなく、おうどんを垂らしている。

「それおうどんですよ。」

僕の声に気がつくと知らんじいさんはビックリしてそのおうどんで首を絞めはじめた。

でもそのおうどんは、やわくて何度も何度も千切れている。

「讃岐にしたらどうですか。」

僕は知らんじいさんに讃岐を手渡した。じいさんは何度も何度もセンキューと言い、讃岐で首を絞めている。

僕はなんだかなぁと思い、じいさんの持っている讃岐をずずっとすすった。

じいさんは何度も何度もセンキューと言っていた。




2014年11月28日金曜日

インポテンツ

突然インポテンツになったので病院に行った。

「切除ですね。」

「え、切るってことですか。」

「そうですね。切除ですね。」

「他に方法はないのでしょうか。」

「ないですね。切除ですね。」

「わかりました。よろしくお願いします。」

同意書にサインをし、手術を受けることになった。

手術は成功した。

そして両親へ報告。

「女になりました。申し訳ございませんでした。」

両親は少しだけ泣いて、少しだけ笑ってくれた。


2014年11月27日木曜日

口パク

目覚めると枕元に見知らぬ男の人が立っていた。初老で白髪頭に長髪、そして随分と小汚い。

「すいません、どちら様ですか?」

と聞いてみる。すると初老の男はピシャリとおデコを叩いてきた。

「いつまで寝てるつもり?なんで?なんなの?バカなの?」

「どういうことでしょうか。」

「は?なんなん?危機管理能力ゼロなん?早く働けや。何してんの?もうお金無いでしょ?なんでお金無いのに働かないの?保険とか年金とかどうしてんの?バカなの?え?バカなの?」

寝起きに知らない初老の男からずっと説教をされている。もうウンザリしてきたので小学校の頃の楽しかった思い出を振り返ってみる。意識を集中させる。だんだんと初老の男が口パクになってきた。よーしいい調子だ。田植え楽しかったなぁ。バレンタインにチョコもらったなぁ。野球の練習キツかったけど試合に出れてよかったなぁ。楽しかったなぁ。。。